[DVD] ARCO-IRIS ～虹 II

『コンサグラシオン』『タンゴス』『ブレリアス』という順に
曲は分かれていますが、
二部は全体で一曲を成すような展開だとワタクシは思いますわ。

特に『コンサグラシオン』からの流れは、一つの語り。


そう感じると、今度は一部と二部の構成が
一部フィジカル、二部メンタルという対比にも思われますの。

全ての曲が二部の『コンサグラシオン』に向かっていて、
それは最愛の肉親を旅立たせた人間の感情の動きが

理性。。悲しみ。。決別の想い。。明日への希望。。

という具合に変化していく、まさに山本秀実先生の心が
そのままステージになったコンサートなのではないかしら。

ワタクシは秀実先生のお母様と一度だけ
お話しさせて頂いたことがあります。

芯がスパッと通った、しなやかな強さを持った美しい方。
そんな印象です。

初対面のワタクシ相手に、秀実先生の幼少期の頃のお話なんかを
さらさらっと語って下さった、飾り氣の無い方でした。

その親子の絆はいかばかりか。。

必要な時、求められた時には
核心をつくようなアドバイスを秀実先生になさっていた。

ワタクシの中の秀実先生のお母様は、そういう方。

そのお母様との想い出は想い出として大事に心にしまって、
明日から一人で歩いていく決意を。

そしてそんな自分を支えてくれる周囲への感謝を。

周囲の人間は、それに応えて
これからお母様の代わりに支えていくという心を。

こういう心たちが結集した作品だと思うのですわ。

ひとつひとつの曲の美しさを受け取られること。

そしてコンサート全体をひとつの作品としてご覧になられること。

そんな鑑賞仕方があるのではないかと思わせる舞台です。



脚本のない、心のストーリーを
是非ご覧になって下さい。