スフェーン
2021年12月20日から7月の新誕生石として追加されたスフェーン。世界中の様々な場所で産出はされるのですが、産出量が少なく、モース硬度の低さにより加工や扱いが難しいため、流通量は少ない石です。 7月の誕生石になった理由は 1787年にスフェーンを発見した人物が7月生まれであったこと、スフェーンの色や輝きが日本の夏の森を連想させるという2点からと考えられています。
天然石・パワーストーンとしてのスフェーン
読み | すふぇーん |
別名・表記ゆれ | チタナイト |
パワー・意味 | 木の氣、成長運、言霊力、良縁、脳心臓平癒、ステイタスUP |
石言葉 | 純粋、永久不変、成功 |
語源・由来 | スフェーンという名前は、結晶の形が楔(くさび)に似ていたため、ギリシャ語の「スフェノス(Sphenos(楔))」から名付けられたと言われています。 |
浄化・お手入れ | 太陽光 月光 クラスター 水 セージ 塩 音叉 × ○ ○ × ○ × ○ |
誕生石・誕生日石 | 月の誕生石:7月 |
陰陽五行 | |
九星 | |
チャクラ |
伝説や歴史
スフェーンは新種の鉱物として記録されたのは、比較的最近のことで1787年に、自然哲学者のマーク・オーガスト・ピクテにより発見されました。 硬度がガラスより高い7以上のものが貴石(ダイヤ、サファイヤ、ルビー、エメラルド)として宝石によく使われる中、硬度が低いスフェーンはそれほど宝飾として知名度が高かったわけではありませんでしたが、 技術の進歩とともにダイヤ以上の輝きを持つ点が注目されたためでしょうか、世界中で人氣になり今日では日本の7月の誕生石を任されるほどの存在になりました。
鉱物としてのスフェーン
和名 | チタン石、くさび石 |
英名 | sphene/titanite |
鉱物名 | チタナイト |
組成式 | CaTiSiO5 |
主な産地 | マダガスカル、パキスタン、ロシア、ブラジルなど |
弱点 | 衝撃、太陽光 |
カラー | 黄緑色、褐色、黄色、翠緑色、赤橙色、褐黒色 |
モース硬度 | 5~5.5 |
比重 | 3.45~3.60 |
光沢 | ダイヤモンド光沢、樹脂光沢 |
屈折率 | 1.90-2.034 |
分類 | ケイ酸塩鉱物 |
結晶系 | 単斜晶系 |
似ている石 | スファレライト |
評価基準 | そもそも希少石なので不透明~半透明で黄緑色をしたものが 主な流通となるスフェーンですが、 透明感が高く、ファイアと呼ばれる特殊なきらめきを持つ宝飾クラスのスフェーンはダイヤ以上に光を分散するので良質とされています。 また、赤いファイアを持つロシアンスフェーン。 濃い緑であるクロムスフェーンは高価で取引されることが多いです。 |
鉱物としての特徴
スフェーンはファイアという虹色の光の分散(ディスパーションとも言う)を持ち、内側からこぼれだすような「キラキラ」とした煌めきを放ちます。 これは、ダイヤモンド以外の鉱物にはあまり見られない特徴で、そのためアダマンティン(ダイヤモンドのような)光沢などと称されることもありますが、宝飾のスフェーンはダイヤモンドより輝く上質なものも存在します。 ちなみに、ファイアは太陽光に当てるとより顕著で、 激しい煌めきを見せます。 また、スフェーンは複屈折(ふくくっせつ)という性質も持ちます。 ファイアとは石内部に入った光が屈折を繰り返すことで、あらゆる色味の分散光として放たれるというものですが、 複屈折を持つスフェーンはそのファイアによる光線が二つに分かれるという現象を起こします。 その光は、柔らかく広範囲に拡散するので スフェーンの魅力である煌めきは複屈折によっても活かされています。 強い多色性もスフェーンを語るうえでは欠かせません。 多色性とは見る角度を変えると、異なる表情を見せてくれる特性のことで、明るい黄緑色、赤茶系色、強く輝く黄系色と同じ石でもたくさんの色味を持ちます。